« 歩く仲間通信 10月14日と11月8日のイベントのお知らせなど | トップページ | <しばやん@総合研究大学院大学オープンキャンパス?> »

2013年10月20日 (日)

<アジアのお祭り AHIオープンハウスに参加して>

:初出: クロスロードオブハッピネス書き込み 2013年10月15日
 
https://www.facebook.com/groups/crossroads.of.happiness/
 
昨日、こちらにおじゃま?してきました。今回、アジア保健研修所(AHI)の国際研修に縁があってお手伝いする機会がありまして、9月28日の研修生との交流会と10月14日のオープンハウスにボランティアとして参加しました。
 
今回、自分がグループコーディネーターとして9月28日のネパールのデパックさんのシンドゥリ郡総合開発の事例と、10月4日には、通訳として同じくネパールのユーエヌさんのカーペット産業の女性労働支援会の2つのNGO組織のセミナーの日本人向けプレゼンテーションのお手伝いをしました。また10月14日には、パキスタンのヘクターさんのエイズ啓発協会のジプシーや性転換者などのマイナリティーへの支援のお話を聞く機会がありました。
 
それぞれ、非常に興味深く深い話があったわけですが、無理にまとめると結局、地元の人がそれぞれの現場でがんばらなくてはならないんだなということと、やっぱり現場のほうが現地現地の状況にあったトライアルアンドエラーを繰り返しており、確実な実践を積み重ねている、英語?の教科書には書いていないような先進的な取り組みを日々実践しているという当たり前のことの確認でした。
 
日本人が外部から、いくら専門家とはいえフィールドの専門家として現地で活動することは難しいということは、もう散々いろいろなところで書いてきましたが、やっぱりそうかということと、現場でがんばっている彼らとどう関わっていけるのかという、‘その先の課題’について考えるきっかけを与えてくれました。
 
とりあえずキーワードを挙げると、1)ピア・トレーニング(ターゲットグループの中で優秀なリーダーを候補者を選んで、彼ら彼女らに集中的にトレーニングする)の重要性(パキスタン、ヘクターさんの事例)、2)カーペット工場ごとに女性グループを組織化していくオルグの重要性と、決して政府や工場オーナーと敵対関係にならずに、彼ら自体の意識かも同時に進めること(ネパール ユーエヌさん)、3)ターゲットグループに対して貯蓄の週間をつけさせ、まずグループ内での話し合いやローンの貸付から初めて、希望者のニーズに合わせて生計向上プロジェクトをローンの中で取り組ませる。その生計向上プロジェクトの費用については国内外の援助機関から予算を引っ張ってくて予算とプロジェクト管理をローカルNGO本体でおこない、トランスパレンシーを高めるため地方政府とドナー団体と共同でプロジェクトのモニターリングをおこない、基本、全ての事業は地方の末端行政機関をかませる(ネパール ディパックさん)など、改めて彼らの机上ではない現場での経験の積み重ねに感銘を受けました。
 
さて、ヘクターさんのセッションの最後に、女子大生の一人が、「私も教育とか医療分野で国際協力の仕事がしたいのですが、何を勉強すればよいのですか」と質問しました。ヘクターさんは、「コミュニティ・ディベロップメント」、「ジェンダー」、「ヒューマンライツ(人権)」、「ピースビルディング(平和構築)」などを学ばなくてはならないとアドバイスをしていましたが、横でそれを聞きながら、果たして日本の大学教育で、どこまで彼女のような関心のある若者をトレーニングできるのか、ふと疑問に思ってしまいました。彼女自身も、開発専門家への道が簡単ではなく、いろいろな経験をつまなくてはならないことはわかっているのですが、いやそれだけに切実な質問だったのでしょう。
 
私も21年前に、右も左もわからずに(開発)援助業界に空手(大学ではアラビア語を専攻)で学卒で飛び込んで、右往左往しながら仕事を通じて現場に学んだものとしてもいろいろ思うところがありました。確かに私が大学に入学した1988年当時では開発学を学べる大学も大学院もなく(1991年に国際開発系の大学院が国立大学でようやく設置された)、理系はともかく、文系で開発を学ぼうとするものは全てイギリスやアメリカの修士課程に留学するという時代から、すでに20年。
 
かなり多くの大学や大学院が公私を含めていささか乱立しているかに見える中で、どこまで日本の教育体制が整ったのか、そしてそれは英米流の開発学ではなく、日本の学問伝統の中で、日本国内での研究蓄積、社会学、民俗学、法学、経済学など人文社会系のみならず理系の学問も含め、日本の学問伝統を踏まえた開発学というものがあるのかどうなのか、改めて検証する必要があるのではないかということと同時に、職業人育成機関の大学や大学院としてみたときに、開発や援助の専門家育成は、たぶんマイナーな一部の学生だけに特化したカリキュラムの構成はむずかしいであろうということも考えなくてはなりません。
 
ともあれ、私もいずれ教育に関わる一員として、なにを若者に伝えることができるのかについて真剣に考えないといけないと考えさせられました。
 
とりあえず、開発援助(業界)について、地域開発と地域研究について、こちらのプラットホームを持っていますので、お茶を濁すようですが、いくらかでも参考にしていただけたらと思います。
 
 
https://www.facebook.com/notes/柴田-英知/mixiコミュ開発民俗学のご紹介/1557721201611

|

« 歩く仲間通信 10月14日と11月8日のイベントのお知らせなど | トップページ | <しばやん@総合研究大学院大学オープンキャンパス?> »

開発民俗学」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/101961/58419173

この記事へのトラックバック一覧です: <アジアのお祭り AHIオープンハウスに参加して>:

« 歩く仲間通信 10月14日と11月8日のイベントのお知らせなど | トップページ | <しばやん@総合研究大学院大学オープンキャンパス?> »