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2013年6月

2013年6月13日 (木)

歩く仲間通信 国際開発学会発表終わりました 心を新たに!

初出: メルマガ 2013年6月11日(火)
 
みなさん、こんにちは。 世界の風来坊しばやんこと柴田英知です。
ここのところ、2週間おきくらいに東奔西走の日々を送っています。 2週間前の東京行きについては、こんな感じです^^?
 
 
↑実は、しばやんのフィリピン駐在員時代の仲間の中村八千代さんという社会企業家の セミナー参加が目当てだったのですが、ここでもおもしろい出会いがありました^^?
 
そして、つい先週末(6月7日から9日)も金曜日に会社を休んで、午前中に愛知県内の 大学院の 研究室訪問、午後には、東京外国語大学のアジア・アフリカ研究所(AA研)で行なわ れた 今年3月に急逝した山口昌男先生の追悼のシンポジウム、土曜日は、宇都宮大学での国 際開発学会  第14回春季大会で口頭発表、その後、懇親会のあとで3次会まで付き合って朝1時ま で飲んで、 次の日曜日は、横浜で旧知の前職の会社の大先輩にお会いしてと、もう人と会って語っ て、 頭がぐにゅぐにゅの怒涛の3日間を過ごしました。
 
ようやくサラリーマンの日常に戻りつつあるという感じです。 今回の旅は、最初から想定していた再会は当然あったものの、サプライズでうれしかっ たのが、 全く想像もしていなかった再会があったこと。 特に、府中の東京外国語大学のシンポジウムの会場で、元AA研所属のイスラーム研究 者の 家島彦一先生に、かれこれ10年ぶりぐらいで再会できたことは本当にラッキーでした 。
 
実は、大学時代にアラブ・イスラーム地理書・旅行記の研究を志したしばやんにとって 大阪外国語大学の竹田新先生(日本のイスラーム地理書研究の一人者)と慶應大学の 前嶋信次先生の愛弟子の家島先生は、もう神様みたいな存在で、大学生時代からもう2 5年くらいの お付き合いとなるのですが、家島先生はますます元気に、アラビア語研究の道を歩んで いらっしゃって イブン・バットゥータの『大旅行記』に引き続き、がんがんと中世のアラビア語の旅行 記の アラビア語原典からの日本語訳を進められていて、なんと最近、あらたに「イブン・ジ ュバイル の旅行記」の翻訳にとりかかったとのこと。 平凡社の東洋文庫で5冊ほどの分量で、あと10年かかるとのことでした。いわく「今 でも毎日、 5時間から10時間、机に向かっているんだ。簡単な(単純なアラビア語の)単語ほど むずかしい。 毎日、辞書を引いている」とのことで、まだまだやることがいくらでもあるとのことで 、先生いわく 「大学3年生のことからアラビア語を50年やってもまだまだわからないことばかり」 だそうで、 「時間がもったいなくて仕方がない」とのこと。 結局、21年前に大学院進学を(一旦)あきらめた私ですが、先生の学問への情熱に改 めてふれて、 なにか胸に熱いものがこみ上げてきました。
 
家島先生の凄いところは、漢籍、英語、フランス語などの二次資料ではなく、アラビア 語の写本を 実際に現地に訪ねて、つまりイブン・バットゥータの足跡を実際に研究費を途切れるこ となく 取り続けて現地踏査して、今まで知られていなかった写本を発掘してアラビア語写本の 校訂をした上で、 さらに日本語に訳してしまったというところで、私は勝手に、前嶋信次先生と宮本常一 先生の 学問伝統を受け継ぐ正統派の大学者だと思います。 ついでにいうと私は勝手にこの三方を師とあがめ、鶴見良行さんと鎌田慧さんを合わせ 鏡としています。
 
Giant Steps !(巨人たちの足跡) 2001年2月25日現在
しかし、まあなんという贅沢な布陣だ。やっぱり私が歩んできたこの12年は間違ってい なかったと 胸を張っていえますね^^? あと、しばやんのアラブ・イスラーム地理書・旅行記についての想いはこちらも参照。
 
 
しかしまあ、いくつ、私はつまみかけの夢の欠片を持っていることやら! 今回の旅の過程で、大学院進学のことやあれやこれやで、かなり辛らつな意見を先生方 からいただきま したが、やっぱり私は自分を信じてやりたいことをやります。
 
今回の面談や学会などでの対話を通じた進路指導についての今の時点での私にとっての 傾向と対策を まとめてみました。
 
1.大学院に進学して、博士号までとっても100%教職はない(と思え)
 
→ 確かに個人的な思い入れや意地もあるが、最低限、修士号(マスター)は開発コン サルタントの 仕事をやるには絶対に必要。マスターがないと自分がやろうと思うレベルの国際協力機 構(JICA) などの公募案件を競争で勝ち抜くのは難しい。
 
2.大学院は先生だけではなく一緒に切磋琢磨する院生の仲間が必要。
 
→ これについては、少なくとも修士課程は家庭の事情で、愛知県内の大学院しか考え ていないので、 非常にシビアで難しい問題。ただし、同世代の准教授クラスの仲間に研究会などを自分 から声をかけて 井の中の蛙にならないように学外に仲間を求めることにします。
 
3.人類学は教科書を読んでわかるものではなく、先生をみて、また共に研究するもの 。
 
→ 特にフィールドワークについては教えれるものではないことを、数名の人類学の先 生から聞かされ ました。これは真実だと思います。 どれだけフィールドに関わった(ているか)が重要との言葉もありましたが、これは私 が 開発コンサルタントとして、16年間‘開発コンサルタント’の大先輩、諸先輩方から24 時間教育?で、 現場でオンザジョブで学んだこと、すなわち実践活動をベースにするしかない。 確かにいろいろフィールドワークの流儀はあるでしょうが、この分野については、常に 少なくとも和書には 眼を通してきたので、それほど心配はしていません。心配は、理論的なところですが、 誰もが通る道で あれば、ただ、やるべし。学問修行に王道はないことは承知の上で門をたたいているの ですから。
 
4. 修士でやろうとしていることと博士でやろうとしていることの飛躍がありすぎ。 どちらを やっても一生の仕事である。
 
→ 了解しました。軸を絞り込んで、整理してみます。
 
ということで、作戦を変更です。当面のキーワードとして、フィールドワーク、ファシ リテーション、 ワークショップとチェンジエージェントと場を中心においています。
 
さいわい、この分野は 今、日本の(国際)開発学会でもホットな分野なので研究仲間に事欠かないと思います 。
 
1.修士論文のテーマ 日本における地域と開発にどのように在住の民俗学徒がかかわったのか。
 
柳田國男が民俗学を提唱したその背景と、当時の在野の民俗学徒が郷土の開発に対して どのようなかかわりをしたのか、特に伝書鳩として中央と地方をつないだチェンジ エージェントとしての宮本常一にとっての学問と実践について明らかにする。
 
2.博士論文のテーマ 愛知用水と三祐精神(スピリッツ)※三祐とは、天の助け、地の助け、人の助けのこと 。
 
戦後復興の農業分野での大きな礎となった地域総合開発事業を地元(足元)から推進し た篤農の 久野庄太郎氏と開発コンサルタントの先駆け農業技師、浜島辰雄氏をとりまく、多くの 人々、 特に地方と中央をつないだ人と人の物語をひろっていく。
 
■しばやんの前職の三祐コンサルタンツについては、こちらの記事も参照ください。
 
そしてその想いを受け継いた技師(コンサルティングエンジニア)たちの、その後の物 語は、 次のステージで^^? 実は愛知用水公団のエンジニアを束ねてつくられた三祐コンサルタンツの物語は、戦後 の日本の 農業開発の歴史でもあるし、日本の農業分野の政府開発援助の物語でもあるということ 。
 
こんなにおいしい?テーマをほっておけるかということで、社会・自然環境配慮の視点 から、 地域と開発について、平の人々(by 片倉もとこ先生)の想いを丹念にひろっていけれ ばと思います。
 
さて、家島彦一先生ではないですが、本当に時間が惜しくなってきました。 これからも、いろいろな活動に取り組んでまいりますので、引き続き叱咤激励を お願いいたします。
 
ではでは^^?
 
おまけ:
 
■2013年6月8日の国際開発学会での発表について 口頭発表の採択にあたってかなり理事会でもめたと会長から伺いました。物議を かもし出したしばやんの最新の発表です。
 
 
■同上 パワーポイント資料はこちらからダウンロードすることができます。
 
実は、パワーポイント資料でかなり書き直していますので、ぜひレジュメだけでなく、 パワーポイントの資料をご高覧ください。
 
なお、この発表については、あと1章を付け加えて、なるべく早くひとつの論文と してちゃんと注(リファレンス)をつけて、まとめてみたいと思っています。
 
ではでは^^?
 
柴田英知
 
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おまけです。 なお、しばやんは最近、活動拠点をフェイスブックに移しています。こちらのページも よろしくお願いいたします。
 
 
しばやんと友達関係になった人は、こちらのセッションにご参加いただけます。
 
 
しばやんの市民向け開発民俗学連続ゼミナールについてはこちらもご参照。
 
 
 
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国際協力・異文化理解・わくわくワークショップ 2013 情念は時空を超えて!
 
地域研究(中世アラブ・イスラーム旅行記)研究者が地域開発に 出会ったら!
 
むかしむかしのこと、獣や人が歩くことによって轍ができ、その轍が多くの仲間によっ て 踏み固められることにより道となり、やがて道と道とがまじわるところ(辻)ができ ました。そんなところに人々はそれぞれの‘地域’の‘モノ’と‘情報’を持ち寄り、 お互いが持っていないものを補い合い、様々な‘しあわせ’について情報交換をしまし た。争いもあればロマンスが生まれたかもしれません。
 
天下の、もとい世界の風来坊を目指す?しばやんこと柴田英知が、国際開発コンサル タントとして歩いてきた‘途’を紹介します。
 
<ゼミナール概要>
 
第1回 4月21日(日)むらさきかん
■はじめに: イスラーム地域研究と地域開発 -宗教理解と個人の志について-  開発プロジェクトとその構造について
 
 
第2回 4月28日(日)りぶら
■コーラン読みのイスラーム知らず ~本を置いて世界をみよう~
- しばやんの世界のまちかどから 第1回 -
 
 
第3回 7月7日(日)午後1時30分~3時 <平成25年度前期りぶら講座>
 
■国際協力・異文化理解セミナー しばやんの世界あっちこっちめぐり
- しばやんの世界のまちかどから 第2回 -
 
政府開発援助の仕事で滞在したエジプト、イラン、エリトリア、 ブルキナファソ、東ティモール、フィリピンなどで見聞きしたちょっと いい話?を写真のスライドを中心に語ります。
 
第4回 7月21日(日)むらさきかん 午前10時~12時
 
■国際開発学会春季大会の口頭発表内容についての報告 開発援助実践の現場で‘第三舞台’の創造は可能か?…
 
参加型開発を超えて! 開発援助の現場における外部者の役割と、共に物語をつくるということについて語りま す。これは、2011年の国際開発学会での発表続編にあたります。
 
※レジュメやプレゼンテーション資料はこちらからダウンロードできます。
 
 
 
第5回 7月27日(土) りぶら 第301会議室
 
■地域総合開発プロジェクトのあり方について フィリピン・ミンダナオ島における円借款事業とプロジェクト形成調査について、
 
東ティモールの復興援助の経験を踏まえて、現実とあるべき論について語ります。
 
第6回 特別編 8月25日(日) りぶら 第201会議室
 
■開発コンサルタント人生50年(仮題) 竹内清二さんを迎えて
 
元三祐コンサルタンツのしばやんの人生の大先輩に、日本のODAの黎明期から実際に 携わったプロジェクトの数々を伺います。
 
対象者: 開発援助や国際協力、海外でのボランティアに関心をもつ高校生、実際に職 業として開発のプロを目指している大学生、大学院生、NGOs実務家、地域開発やまちづ くりに関心をもつ自治体やNPOsのスタッフなど。
 
形式: 参加者の数によりますがセミナー形式もしくはワークショップ形式でおこない ます。 関連テキスト:
 
 
 
 
 
 
 
主宰: 国際開発フィールドワーカー(社会・自然環境配慮)/地域活き生きコーディネーター
 
天下の、もとい世界の風来坊を(ひそかに)もくろむ しばやん こと 柴田 英知
 
 
 
 
 
 
趣味のブログ Life, I love you!  実はこちらを書くほうが楽しい^^?
 
 
 
 
 
ではでは^^?
 
柴田 英知 〒444-0802 愛知県岡崎市美合町三ノ久保33-5
 
携帯電話: 080-5151-6406
 
E-mail: bxf00517@nifty.com

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2013年6月 8日 (土)

<しばやんミーツ伊勢崎賢治先生@国際協力塾 2013年5月25日>

初出:クロスロード・オブ・ハッピネス@フェイスブック  2013年6月8日 ※一部 加筆修正しました。


なんでもメモしておかないとすぐに忘れてしまうので書き付けておきます。


前回、2013年5月25日にフィリピンのマニラで社会事業をおこなうユニカセの中村八千代さんの話をしましたが、そのセミナーはGLMインスティチュート (社会開発系の開発コンサルタント会社のグローバルリンクマネジメントのNGO部門)が行なった国際貢献塾の一コマであったわけですが、ゲストに東京外国語大学の伊勢崎先生と、早稲田大学の高橋華生子先生が参加されました。

実は、その件で上京を決めたのは、中村さんがフィリピン時代の同志だったことに加えて、伊勢崎先生に会いたかったからです。

伊勢崎先生とは、微妙にニアミスしていまして、東ティモールでは先生が2000年3月から2001年5月 まで、 国連東ティモール暫定統治機構上級民政官としてアイナロ州知事をされていた最後くらいに、私もJICAの農林水産業開発計画調査(東ティモール全国レベルの国家開発計画の立案)で現地に入っておりまして、ただ現場ではあえす、たしか2006年か2007年で国連平和大学に日本財団が日本人を対照に留学制度をつくったのですが、その国連平和大学自体は、中南米のコスタリカにあるのですが、互角研修をフィリピンのマニラのアテネオデマニラでおこないました。私もちょうどフィリピンに駐在しており、この国連平和大学の留学生たちとは、マニラで一緒に勉強会をした仲なのですが、そこに、つまりアテネオ大学に伊勢崎先生が講師で出張講義にいらっしゃったんですよね。留学生の仲間にそれを聞いて、私も会いたいなあと思いつつも、そこでも合えず!まあ、こちらも一民間人でしたからね。

そんなかんなで、伊勢崎先生に実際に会いたいなあとずっと思っていたわけなのですが、今回の中村さんのセミナーで、ようやくご本人にお会いすることができました。

セミナー後の雑談の席なので、ちょっと伊勢崎先生もほろよい気分でしたが、思ったより気さくな方で、私の開発民俗学構想を例の開発民俗学連続ゼミナールのチラシをもとに語らせていただきました。(恐れしらずのしばやん!)

私が特に宮本常一先生にずいぶん学んでいるといったら、先生から、「考現学の今和二郎(こんわじろう)」先生の話がでました。

実は、伊勢崎先生は、早稲田大学の建築学科をでていて、ずいぶん今先生がお気に入りみたいで、宮本先生のことも当然、よく知っていらっしゃるようでした。

私も15年くらい前でしょうか、赤瀬川源平の「トマソン」がらみで、考現学には触れていましたので、ここでも話が盛り上がってしまい、伊勢崎先生の日本の民俗学理解は、かなりのものだと感じました。

そして「開発民俗学」を英語にしたらどうなるかを一緒に考えてくれました。例えば、「‘Folklore’じゃないよなあ(※)」とか、どうすればいいかなあと^^? 結局、まとまらなかったのですが、開発(の)人類学とは別のものと「日本の民俗学」を理解されているようで、とても心強くなりました。※※

※フォークロアの英語の意味は口承伝承とかの意味が強いです。また当然、フォークロアの学会もありますが、日本の民俗学会とは性格が異なっているというのを、私も最近、菅豊先生の本とかで読んで知っていましたので、意味が違っちゃうなあと!

※※開発人類学についてもいろいろな意味があるので、開発民俗学がそれに含まれるという考え方も当然あります。

そして、最後に、

「いいんじゃないんですか。アメリカが学ばなければならないことですね」

とおもしろがってくれました。それで私は、さすが先生、アメリカに先行事例があって先生がいるということで、「アメリカ‘で’学べ」ということかと、自分の聞き間違えじゃないかと聞き直したところ、

「アメリカが一番、わかっていない。ただ、あいつらがわかるかどうかはわからない」というようなニュアンスのことをおっしゃいました。

つまり、本当に「アメリカ‘が’」が、正しかったのです。ほんまかいなと思いましたが、本当のことです。

ただ、これは本当に立ち話なので、どこまで先生がわかっておっしゃているのか真意はわかりませんが、かなり意を強くしましたね^^?

今先生の名が、伊勢崎先生の口からでるとは、全く想定していなかったので、なにか変なところでつながるものだなあと思いましたね。

ともかく「おもしろい」といっていただいただけで、私は素直にハッピーでした^^?

ただ、アメリカは一枚岩ではないし、いろいろな立場で本当にいろいろな方がいらっしゃいます。単純化しては絶対にいけないのですが、英語で、発信していく意味は十分にあると思います。

だからというわけではありませんが、しばやんの開発民俗学による?世界ツアーを現実化すべく、英語でも発信していこうと、ちょっとだけ発奮しました^?

さすがに歳なので無謀なことはいえません。ただ、ちょっとづつ出来る範囲で英語の文章もブログやフェイスブックなどでアップしていこうと思います。

たんなる私の覚えのメモではありますが、まあひとつの(開発民俗学成立前の?)エピソードのひとつとして記録しておきます。

ではでは^^?


(この項、了)

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2013年6月 7日 (金)

開発援助実践の現場で‘第三舞台’の創造は可能か? -参加型開発を超えて!- 発表資料

いよいよ明日(2013年6月8日)に国際開発学会 第14回春季大会が近づいてまいりました。

今日より、宇都宮入りします^^?


さて、ここに口頭発表原稿を公開します。PDFファイルです。一部、図が文字化けしているところもありますが、ご容赦ください。


第三舞台論20130605現在


「20130605.PDF」をダウンロード

今日から人を尋ねて行脚の旅にでます。


みなさんとの出会いを楽しみにしております。


ではでは^^?


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