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2013年3月23日 (土)

歩く仲間通信 いつやるの! 今でしょ^^? 

みなさん


お元気ですか。 歩く仲間のしばやんこと柴田英知です。

最近、マイ名刺のタイトル(肩書)を「地域活き生きアドバイザー」から「国際開発コンサルタント<社会開発(社会・自然環境配慮)>/地域活き生きコーディネーター」にマイナーチェンジ?しました。

思えば会社の名刺とは別に「歩く仲間」の名刺を持つようになって、もう15年近くになります。そして、開発民俗学なるものを提唱しだして10周年。思えば遠くへきたものです^^?
 
さて10年一昔とは申しますが、20年来の恩師の訃報という、まずは悲しいニュースから。

ご存知の方も多いと思いますがイスラーム研究者としてより女性の文化人類学者として高名な片倉もとこ先生が、2013年2月23日に永眠されました。実は大阪外国語大学時代の恩師が、片倉先生と共同研究に取り掛かったとの話を2~3年前に聞いていたので、この先生伝いに片倉先生の風の便りを聞いており、近年、体調が優れないことも知っており、正月にもずっと闘病していることを聞いてはいたので、訃報に驚きはしましたが、それなりに心の覚悟はできていました。

私と片倉もとこ先生とのかかわりの始まりは、もう20年以上も前のこと、確か大学時代アラビア語専攻の2回生の時に関西学院大学で行われた第5回日本中東学会のときに運営の手伝いに参加させていただいたときに初めてお会いしたと覚えています。

確かそのときも白いジャケットとパンツをはいていたと思います。というのは、公的な場所ではいつも白いジャケットとパンツを着ていたという思い出しかないからです。

当時、先生は大阪は吹田の国立民族学博物館の先生をしていて、ずいぶんと軽く?「研究室に遊びにいらっしゃい」と声をかけていただきました。結局、その後、大学生時代に研究室に伺ったかどうかは忘れてしまったのですが(確か行ったはず)、その後、なんだかんだで、日本中東学会をはじめとするイスラーム関係の研究会や講演会、中央大学の市民向けのセミナーなど、日本のいろいろなところで先生の謦咳にふれることができました。

もう10年以上前になると思うのですが、東京の何かのセミナーでお会いして懇親会を終わった後の帰り道で、「本を出しなさい。出版社を紹介してあげるから」というような話をした記憶があります。

結局、その場の立ち話で終わってしまったのですが、自分でも開発民俗学などを語るようになってから無性に先生にお会いしたくなりましたね。意見を伺うべき、まさに先生としての再会をとても期待していました。

最近ではくだんの大阪外大の恩師の研究会がらみで片倉先生がいらっしゃるところに私も顔をだそうとずっと狙っていたのですが・・・。

たぶんこれが最後の先生との思い出です。

ガザのこどもたち さらーむ 2009年1月16日 (金)

これは確かこの私の決意表明を受けて寄せていただいたメッセージであったと思います。


先生は晩年、アラビア語で言うバイト・ル・ヒクマ(知識の館)とか、いわゆる地中海文明のギリシャやローマのムセイオン、いや古代アレクサンドロス図書館のような知的な文化の交流施設を実現を志していたと聞きます。たぶん、イスラームもキリスト教もない、もっと開かれた人間の智慧のアーカイブと、なによりそのような交流の‘場’を現実のこの世に具現させたかったのでしょう。

私の開発民俗学でキーワードしてよく使う「平の人(by片倉もとこ)」を中心とする考え方というのは、まさに片倉先生の著作や直接伺った話から体得したものでしょう。

今年、たぶん本邦初の開発民俗学の連続講義を4月から行う予定ですが、本格的な研究はこれからで、あと何年かかるのかわからないので、とりあえずこの開講にあわせて今までに書いてきた論考を「開発民俗学研究序説」として、‘素のまま’にまとめる予定です。まずは、この書を片倉もとこ先生に捧げたいと思います。

もっと早くこの取り組みをまとめてきちんと読んでいただき(ご指導)いただきたかった。
でもそれはかなわぬ夢。

こんなことがあった数日後、会社の全体朝礼で大切りと称して、タイトルに書いた、今、はやりの塾講師の言葉「いつやるの! 今でしょに!」にちなんだ話をすることになったとき、真っ先にこの片倉先生のことを思い出しました。

‘今’、私が‘やること’として、非常に意識していることは、人に会うこと。これは2009年6月のマイケル・ジャクソンさんの急死を受けて、昨年末の、すでに‘生きている伝説’となりつつある松田聖子さんのコンサートに駆け参じたときにも考えたことなのですが、とにかく人にあうことだけは、チャンスを逃してしまったら、取り返しがつかないことが多いでしょう。

「逢いたいときに君はいない」とはサザンオールスターズの20年前の曲ですが、‘一期一会’と一言で簡単に言い表せないこのやるせなさ。ともあれ、今できるベストをつくすしかないと、改めて思っているこの3月の夜更けです。

さて、今回のアップデートは主に3つの歩く仲間プロジェクトのご案内です。

その1:開発民俗学連続講義(全10回)を地元、愛知県は岡崎で実施します。

■クロスロード・オブ・ハッピーネス (しあわせの交差点)開発民俗学連続講義 
Aコース: 歩きながら考える‘世界’と‘開発’・・・開発民俗学研究序説

申し込みは、フェイスブックのこちらのページから登録ください。

天下の、もとい世界の風来坊をめざすしばやんこと柴田英知(43才)が提供する、たぶん本邦初の‘開発民俗学’を冠した国際協力と異文化理解を考える連続セミナーのご案内です。

構成は、大きく分けて2部構成(座学と野外研修)、どの回にも自由に参加いただけます。


日時: 4月より毎月第3日曜日 午前10時00分から11時45分まで。有志によるランチ
懇親会も予定しています。詳細は下記を参照ください。

場所:

A)座学: 愛知県岡崎市東部地域交流センター むらさきかん 第5会議室 (8月を除く)

B)現地: ※事情により中止。

※ 後日内容の大幅な変更がありましたので、下記の日程は削除させていただきます 2013年5月19日

講義の概要:

第1回 ※ 講師自己紹介と講義全体のオリエンテーション


第2回 ※ いわゆる開発援助業界について
(開発途上国への援助をめぐる‘外部’のアクターについて学びます。)

第3回 ※地域開発の考え方・・・現場でのアクター分析
(いわゆる開発‘される’側の現地の人たちとは誰なのか?について考えてみます。)

第4回 ※フィールドワークとワークショップ&ファシリテーション 現場の歩き方(座学)
(現場で何を見聞きするのか、そして外部の人と現場の人を結びつなぎ‘協同’するための技法について学びます。)

第5回 ※ 仮 リトルワールドをしばやんと歩いてみよう(実践編)→ 中止
(愛知県犬山市にある人間博物館リトルワールドを一緒に歩いて、現場で見るべきものについて共に現場で考えてみましょう。)

第6回 ※ 振り返り: 参加者によるプレゼンテーション
(講義参加者に学んだこと感じたことを発表していただきます。)

参加費: ひとり1回あたり500円(会場費、資料代を含む)


■クロスローズ・オブ・ハッピネス(しあわせのゆきかうところ)
申し込みは、フェイスブックのこちらのページから登録ください。

構成は全て1回ごとで完結の国際開発コンサルタントのしばやんが歩いてみた世界のまちかどについてのお土産話を多くの写真と音楽などを交えて語るフォトエッセイみたいなものを考えています。どの回にも自由に参加いただけます。

日時: 4月より毎月第4日曜日 午前10時00分から11時45分まで。
セミナー終了後に有志によるランチ懇親会も予定しています。詳細は下記を参照ください。

場所:愛知県岡崎市図書館交流プラザ岡崎市立中央図書館(りぶら) 会議室


セミナーの概要:

※ 後日内容の大幅な変更がありましたので、日程は削除させていただきます 2013年5月19日

参加費: ひとり1回あたり300円(会場費、資料代を含む)


内容:

国際開発コンサルタントとして16年、農業・水資源・地域開発が専門の民間コンサルタント会社で勤務してきたしばやんが歩いてみた世界のまちかどについて、多くの写真とエピソードを交えて面白おかしくご紹介いたします。

どの回に、どの国について紹介するかは、現在調整中ですが、20世紀最後の独立国、アフリカの角のエチオピアの北にあるエリトリアや21世紀最初の独立国(たぶん)東チモールでの足掛け4~5年にわたる復興支援の仕事など、普通では簡単に入国できない国や地域について、なるべく紹介したいと思っています。

たぶん、エリトリア・ブルキナファソなどのアフリカの国々、エジプトやイランなど中近東の歴史ある国々、東ティモール、4年3ヶ月駐在したフィリピンでの話がメインになるのではないかと思います。

その2: 6月8日に宇都宮大学での国際開発学会春季大会に応募します。

その発表予定内容の素案をこちらに紹介します。

ここでキーワードとして取り上げた「第三舞台」とは、1980年代の小劇場ブームの時代に一世を風靡した早稲田大学演劇部出身の鴻上尚史が率いる演劇集団「第三舞台」のことです。
鴻上は劇団立ち上げの際に、いわゆる舞台の上の‘第一’の舞台、観客席のある‘第二’の舞台そして第一と第二の舞台の参加者が共に創造する‘第三’の舞台を作りたいという願いを込めて「第三舞台」を創立しました。

第三舞台とは、舞台の上の役者(=主人公)達がつくる第一舞台とそれをみる観客席の民衆(=お客さん)がいる第二舞台の、いずれでもあって、そのいずれかではない、新たな舞台と、その創造の可能性を劇団名に込めたのです。

そして、この考え方自体は、開発援助の現場のあり方に相似しているのではないかというのが、この論考を始めるきっかけとなりました。

開発援助の現場に話を戻しますと、英国はサセックス大学のロバート・チェンバースは、‘彼’の参加型開発の研究過程で、援助の現場に、外部の専門家が舞台の主人公としてのさぼっていた現状を批判して、外部の専門家の‘第一舞台’と地元民の‘第二舞台’があることを明らかにし、まずは‘第二舞台’の地元民にスポットライトを当てて、外部専門家が居座る‘第一舞台’に、彼ら彼女ら自身を役者(=主人公)として引き出すことを提案し、その20年後には、外部専門家自体が‘第一舞台’から降りることをいわば開発倫理の問題として改めて提起しました。

言い換えると、チェンバースは外部(専門家)からの働きではなく、地元民の内発的な開発をめざすものこそが「参加型開発」であると定義しました。

そして彼の理論は、第一舞台の専門家が描くブループリント的な中央からの開発を否定し、第二舞台の地元民こそが舞台の主人公であるべきだと、それまでの開発援助のパラダイムにおける主客の転換に大きく貢献したといえます。

しかしながらステークホルダーの捕らえ方に根本的な見落としがあるのではないか、つまり、同じ開発援助の‘現場’に共に集い協同する‘仲間’としてのかつての第一舞台の役者(=主人公)とされた外部の専門家と第二舞台の客席の‘お客様’とされてきた地元民の役回りを変えたところで、それだけでは主客が入れ替わっただけはないのか。ただ単に主客が入れ替わることが、‘参加型開発’でよいのかという根本的な問題が現場に残ります。

つまり、第一舞台、第二舞台(どちらが外部者でどちらが地元民でも関係なく)、両者が同じ‘時’と‘空間’=すなわち‘場’を共有することにより、第一舞台でも第二舞台でもない新たな‘第三舞台’を創造するという可能性を忘れてはいないでしょうかというのがこの発表の主旨です。

そして、その第三舞台を創造するための方法(ツール)として、VHHMA(Variety mixture Holistic and Hybrid Multiple Approach)という考え方を提唱いたします。

上記の考えの論拠として、東ティモールの復興支援(2000年~2004年に断続的に3件のJICA、UNDP、日本政府ミッションなどに参加した経験と、フィリピンのミンダナオ島での国際機関の和平支援のさまざまな業務について、国際機関、日本の政府関係機関、国際・現地のNGOsの活動を実際に現地に調査した経験と、フィリピンのビサヤ地方パナイ島での地域開発事業の比較と検証を踏まえて語ります。

(引用終わり)

といった感じで、起業プロジェクトと婚活(←全然、あきらめていない)と大学院入学の準備と、しばやんは今日もいろいろなプロジェクトを同時並行で走らせています。

これが、「いつやるの!今でしょ^^?」に対する私の回答かな^^?

今の主な活動の場は、フェイスブックに移しているのですが、もし気になる方がいらっしゃいましたら、適当に覗いてコメントを残していただけますとさいわいです。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。
しばやんはこれからも、ただひたすら歩き続けます。また道が交わるところ(=クロスロード)でお会いしましょう。

みなさまの益々のご健勝とご多幸をお祈りいたします。
すばらしい年になりますように!

ではでは^^?


国際開発コンサルタント/地域活き生きコーディネーター

天下の、もとい世界の風来坊を(ひそかに)もくろむ
しばやん こと 柴田 英知

ではでは^^?

柴田 英知
〒444-0802 愛知県岡崎市美合町三ノ久保33-5
携帯電話: 080-5151-6406
E-mail: bxf00517@nifty.com

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