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2007年7月

2007年7月29日 (日)

10回目の勉強会^^?

今日、会社の事務所のビルの会議室にて、「第10回 NGO懇談会」と「第10回 フィリピンで開発を考える」共催の勉強会が行われました。

両方とも基本的にクローズな会なので詳細は省きますが、前者はとあるきっかけでフィリピンで活躍する日本のNGOの方々の懇談会にオブザーバーみたいな形で参加させていただいたのがきっかけ、後者は、2005年6月10日にODA関係の方と私の二人が発起人となって始めた勉強会です。

「フィリピンで開発を考える」の方は、当初、月に1回を目処にしていたものの、メンバーの異動(任期が終わっての帰国)や、講演者の手配も難しく、2005年に4回、2006年に4回、2007年は、今回で2回目で、ようやく10回目を数えました。

思えば、東京では「若手会」をやったり、「アラブ・イスラーム地理書勉強会」をやったり、自分ながら、よくやってきたと思います。ちょっと、‘自分で自分をほめてやりたい’気分。

幸いなのは、幹事というか世話人の仕事が自分には、まったく苦にはならないということ。「パシリのしばやん」って言われていた(自称)こともあったっけ。

だいたい幹事には役得?があるものだそうですが、全然、そんなおいしいことはなし。

↑このままでいいのか?という声もありますが、それもよしとしましょう^^?

‘歌って踊れるコンサルタント’、さらには‘MCしばやん’(マスター・オブ・セレモニー)をめざす男。でも、やっぱり旅の仲間は必要ですな。ちょっと‘しみじみ’してしまいました。

でも、インフォーマルセクター(実は単なる飲み会)担当のパシリから、ちょっと‘まじめな’会のオーガナイザーへ。しばやんは、常に進化し続けます。

↑誰に語っているのやら^^!

ではでは。

P.S.

昔とった杵柄っていうか、いずれもまだ機会があれば再開したいと思っています。

http://homepage1.nifty.com/arukunakama/odainfo.htm 若手会について

http://homepage1.nifty.com/arukunakama/it0004.htm 地理書勉強会

http://homepage1.nifty.com/arukunakama/blog045.htm MCしばやん

http://homepage1.nifty.com/arukunakama/n00012.htm 歌って踊れる

http://homepage1.nifty.com/arukunakama/d030018.htm ‘はびこって’いたわたし

また、フィリピン在住の方で、上記2つの勉強会に関心のある方は、しばやんまでご連絡ください。

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2007年7月22日 (日)

3. 開発の究極目標? 制度設計

最近、とみに考えることがある。‘開発’の究極の目的というか目標って果たしてなんだろうか。

いろいろ世の中のはやり言葉は一旦無視して、自分の言葉で考えると、それは、「制度設計」およびそれにかかわるもろもろではないかと思う。

今まで、特に日本のODAの現場ではインフラストラクチャー(俗にいうハード、最近は社会(経済)資本ともいう)の有償資金協力や無償資金協力が主力であることを、特に欧米先進国の援助形態と較べて批判されてきた。このこと自体について説明と反論が必要なのであろうが、一旦それはおいておいて、だからこそ、最近では‘社会開発’とか‘人間開発’などいうソフト面での援助の必要性が叫ばれるようになって、具体的には、「教育」、「保健衛生」、「安全な飲料水」などの分野におけて実際に事業量も増えてきている。昨今では、さらに難民対策とか平和構築とか新しい分野の業務が増えてきている。

また既存のインフラ整備においても、事業完成後、特にインフラ設備の引渡し後の「維持管理」の重要性と、その分野の梃入れがいまさらながらクローズアップされている。いわく「ものはできたが、維持管理できない。これでは援助効果があがっていない(役に立っていない)」と、いかにもマスコミが飛びつきそうな安直な批判につながっている。

確かに至極もっともな指摘で、現場でもそれが最大の問題の一つであることは間違いない。

ところでだ、その「ソフト」の強化にあたって援助の対象者に対して「トレーニング(教育・訓練)」(以下、‘トレーニング’)という方法がとられているのであるが、その現状に対して2点問題点を指摘しておく。

一点目としては、「具体的なモノを対象にした‘トレーニング’でないと意味がない」ということ。

二点目は、「その‘トレーニング’の目的というか目指す方向が果たして‘正しい’のか」という問題である。

この続きは、歩く仲間(HP)でお楽しみください^^?

http://homepage1.nifty.com/arukunakama/blog086.htm

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2007年7月20日 (金)

岩田正美 『現代の貧困』

先の記事でも触れましたが、最近、福祉と開発の問題の接点を探っています。

Photo_23 岩田正美 『現代の貧困 - ワーキングプア/ホームレス/生活保護』 ちくま新書 2007年5月

お薦め度: ★★★★☆、 一口批評: 現代日本の貧困問題を考えるのにMust Readの骨太の貧困論。逆に「一億層中流社会」という幻想に浮かれていた日本の‘貧困’研究のプア-さを嫌でもわからせてくれる本。

ようやくというか、まともな日本の「貧困」論の本だと思う。筆者は、「・・・日本では高度成長以降、多くの人々にとって「貧困はもはや解決した」ものとなり・・・ある人々を貧困だとレッテルを貼るのはそれらの人々の人権を脅かすことになるという「優しい配慮」があって、それが貧困への関心を封印してきた」ともいい、日本では「貧困」の「再発見」という問題意識自体が薄れてきていた(実際に貧困調査が長いことなされていなかった)ことをまず語っているが、そもそもそこに問題があったといえよう。

この著書では、欧米での貧困の「再発見」の歴史と、日本の現在の「貧困」問題について、著者の長年の実証調査によって、統計データの裏側まで読み解こうとしている。現代日本の貧困研究の一人者の初心者向けではあるが非常にエスプリのきいた掌作といえよう。

あえて1点のみコメントする。

この本では欧米の‘貧困’の「再発見」の歴史や経緯についても簡単に触れているが、私としては、その測定方法の日本への適応方法について、もうすこし批判的な考察がほしかった。つまり、今の開発のトレンドをみるに、特にMillenium Development Goals(MDGs)をみると明らかに社会福祉の概念の開発援助への適合が感じられるのである。しかし、私の立場からいうと、このMDGsの「貧困」概念自体が非常に恣意的なものにすぎない。

もっといえば、なぜ先進国で(しかも、それをかなり恣意的に調査して得られた)尺度でもって貧困を測ろうとするのか、全く理解ができない。

つまり、日本でも途上国でも、それぞれの地域の状況に沿った「貧困研究」があってからこそ、「貧困ライン」なりが検討されるべきであり、まず最初に‘尺度ありき’では断じてないはずなのである。

今、日本でも「格差社会」の到来を愁う言論と同時に、先進国の例(ケース)を単純にもってこようとする動きがあるが、歴史や地域差を無視した「方法」の適合は決してありえない。私が、大学研究者に不満なのは、時にして‘前提条件’を無視した論理を展開して平気な人がいることである。(この岩田氏のことではないのだが)

つまり、日本の社会福祉改革に、フランスやアメリカなどの実例を解決策の一つをして持ってこようとする人が多いが、わたしが言いたいのは、その欧米の研究者は、彼等の研究書や論文では、‘彼等の中で常識であるフランスやアメリカなりの「格差社会」である現実’にあえて触れていない(自明のものであるから)ということを無視して、それを日本なりに答えだけをもってこようとする論調があるということである。

前提条件が違えば、当然、その解決の経緯も結論も違ってくるはずである。

そういう意味で、この岩田氏のような地味な実証調査の積み重ねが望まれるとともに、特に国際比較においては、もっともっと慎重であるべきだということをこの場で言わせていただく。

P.S.

この本での「貧困ライン」の解説(2章 貧困の境界)は、援助関係者もMust Readである。いかに「MDGs」やUNDPの「HDI」の一部の‘指標’が適当(いいかげん)なものであるかがわかる。

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2007年7月19日 (木)

城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか?』

最近、日本では年金問題、ニートやフリーターの問題、どうも表層的な問題ではなくて足元自体が大きく揺れ動いている状況である。もしかしたら、すでに地盤沈下をはじめていたことにようやく社会が気がつきだしたというべきか。そんなかんなで、わたしもこの数年、社会福祉の問題や世代論・下流社会論を関心をもってみている。まあ、広くいってしまえば、‘あるべき日本人論’と一くくりにしてもいいのかもしれないが。

Photo_22 城繁幸 『若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来』 光文社新書 2006年9月

お薦め度: ★★★☆☆、 一口批評: 特に日本社会の労働市場の現状分析として読む価値はある。「昭和的価値観」という切り口はそれなりにおもしろい。

たまたまマニラ日本人会の図書館でみかけたので、日本でも話題のこの一冊を手にとってみた。新書というジャンルはもともと好きなのだが、最近おもしろいのが、この新書にかぎらず自分と同世代の著者の本が増えてきたことだ。著者は1973年生まれの東大法学部卒、富士通入社、人事部で2004年に退社独立という経歴の持ち主。1990年のバブル崩壊、1996年の就職氷河期などまさに同時代を人事部の新入社員の立場でみてきた話は一聴に値する。また、私自身も1992年入社のバブル崩壊の最後に社会人となったものとして非常に実感と共感を思える。

副題に示すように、日本の「年功序列」制度の批判とその後のあり方を模索しているわけだがあえて2点のみコメントさせていただく。

この続きは歩く仲間(HP)でお楽しみください^^?

http://homepage1.nifty.com/arukunakama/blog084.htm

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2007年7月 4日 (水)

国際開発コンサルタントのプロジェクト・マネジメント

ようやく読み終えた、というのが率直な感想です。

いろいろなところで他人に紹介しつつも、たぶん購入してから丸3年半後に読了。うーんという感じです。例えば、以下のページなど。↓

http://homepage1.nifty.com/arukunakama/ondc018.htm

Pm コーエイ相互研究所(日本工営グループ) 『国際開発コンサルタントのプロジェクト・マネジメント』 国際開発ジャーナル社 2003

お薦め度: ★★★☆☆、 

一言コメント: 業界内部の人間にとっても難しいです。かなり理想的というか行間に込められたエッセンスは非常に濃ゆいものがあります。

実は最近、「開発援助と開発コンサルタント」ということで日本NGOの方や学生さんの前で話す機会がありました。でも、まあ「開発コンサルタント」って、非常に説明に難しい職業です。以前、つかささんとの対話で、いい本がでたよって紹介していますが、やはりこの本はプロのコンサルタント(同業他社)の現役バリバリのそれぞれの専門家が分担執筆していますので浅く広くなぞっているようでいて、かなり行間に込められたメッセージが濃ゆいです。

その面では、開発業界やコンサルタントの予備知識がない人には、かなりとっつきづらいと考えられるでしょう。逆に、実際にコンサルタントやNGOとして現場をもっている人にとってはリトマス紙というかチェックリスト的な読み方もできましょう。でも、基本的な立場が、伝統的な社会基盤整備、すわなちハードのインフラ整備の調査・計画・実施(施工管理)をおこなってきたコンサルティング・エンジニアの観点からかかれていますので、社会開発というか、ソフト系のコンサルタントを目指す人には、ちょっとなじみがわかないだろうなと思います。

ところで、私のプレゼンでは、「コンサルタントは、川上から風下までトータル・コーディネイトを目指し、調査・研究にとどまるのでなく、事業の実施までを見据えて活動するものだ。」「プロとして、クライアント、ドナー、施工業者などから公正中立の立場で、専門家の立場で最適案を追及する倫理規範が重要である。」ことを特に強調しましたが、そのラインから言っても、この本は、‘伝統的な’コンサルタントのあり方を示したひとつの教科書の位置づけが与えられるでしょう。

少なくとも、日本語では、この類書は少ないというか、わたしは知りません。今までにも英語の教科書の和訳本はいくらかありましたが。

でも、このグローバリゼーションの世の中、開発コンサルタントのあり方自体が難しくなってきているなあと思います。当然、民間企業なので利益もあげなければならない、しかしながら金儲けだけではなく、その仕事で得た知見は、国益を越えたものまで見えてしまうというか政策提言にまでつながるものを経験として日々学習しているのに、結果というか実態としては、ひとつの民間(下請)業者の立場にとどまることを余儀なくされている。

最終章(第18章 プロジェクト・マネジメントの将来)の「18.3 パートナーシップの促進」の項で、「地球益のため」とか、「コンサルタントの社会還元」とか、コンサルタントとして「ロマンを追いつづけていく」ことにふれられていますが、果たしてどこまで社会的に認められていくものでしょうか。

だからこそ、‘パートナーシップ’ということが謳われているのでしょうが。 まだまだこの日本社会の中で、的確に認知されるまで「Long Way to Go」という気がしています。まあ、地道に共感できる・してもらえる‘仲間’を増やしていくしかないのでしょうね。できる範囲で。

おっと、結局、「歩く仲間」という落ちになってしまいました^^?

おあとがよろしいようで^^!

P.S.

開発コンサルタントに関心のある方は、こちらも参照ください。↓

対談 開発コンサルタントとは:

http://homepage1.nifty.com/arukunakama/ondc000.htm

開発援助に関心のある方へ:

http://homepage1.nifty.com/arukunakama/odainfo.htm

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